任意後見等

 任意後見契約は、将来の判断能力低下に備えて、本人が元気なうちにあらかじめ後見人を選任し、その後見人に特定事務を委任するものです。本人の意思を尊重しながら、安心して老後を迎えるための手段として利用します。
 ※任意後見の概要を説明した厚生労働省の動画をぜひご覧ください。
 ※参考1 厚生労働省ホームページ
 ※参考2 公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート ①成年後見の動画(16分30秒)・②任意後見の動画(14分46秒)

 任意後見だけでは対応できない空白の期間があるため、下図のような他の契約とセットでされ、「任意後見契約5点セット」などと呼ばれています。
 上記②任意後見の動画(14分46秒)も参考にしてください。

1. 見守り契約

 見守り契約は、主に高齢者などを対象にする契約で、親族や将来後見人となる支援者が定期的に本人と連絡を取り(月1回の電話、3ヶ月に1回の訪問など)、生活状況や健康状態を見守ることが目的です。日々の判断能力を確認し、任意後見契約の発効タイミングを見守るもので、本人の安全確保の重要な手段となります。

2. 財産管理契約 (任意代理契約とも呼ばれる)

 財産管理契約は、判断能力はあるが身体の自由がきかなくなった方が、親族や支援者に自身の財産の管理を一部または全部を委任するものです。たとえば、年金収入が入る口座のみを預け、家賃や生活費などの支出を任せます。

3. 任意後見契約 (メインの契約)

 任意後見契約は、「本人が自ら選んだ後見人」※に対して、将来の判断能力低下の際に行ってもらいたい事務をあらかじめ定めるものです。後見人は、裁判所の管理の下、財産の全部を本人の利益のために管理します。
 ※自ら後見人を選べる点が、法定後見とは異なります。

4. 死後事務委任契約

 死後事務委任契約は、死後に行うべき「事務手続き」※を委任するものです。たとえば、諸手続き(行政への届け出、住居等の退去手続きなど)、葬儀、お墓の管理などを任せるもので、親族の方が遠方であったり疎遠である場合には任せる事務を具体的にしておく必要があります。

5. 遺言作成・遺言執行

 遺言は、人の最終意思を尊重するものであり、死後の財産処分を自由にできます。適切な遺産分割方法を遺言に遺しておけば、遺産分割協議が不要となり、相続人間の相続トラブル対策になります。さらに、遺言で、信頼できる者を遺言執行者に指定することで、その遺言執行者が「財産の分配手続き」※を行います。
 ※死後事務委任契約は死後に行うべき「事務手続き」、遺言は「財産の分配手続き」であり、両者の内容は異なります。

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