確定申告の訂正

提出済の申告書に間違いがあったら

贈与税及び所得税の申告期限は3月15日(土日でなければ)です。申告書を提出したものの、申告書が間違っていたことに気付いてしまうことがあります。これは相続税等他の税目も同様です。

  • 収入の一部を計上し忘れた
  • 紛失していた経費の領収書が見つかった
  • 家族を扶養に入れ忘れた、あるいは誤って扶養に入れてしまった
  • 医療費控除から差し引くべき高額療養費の金額が判明した 等

1.申告期限内の場合

正しい申告書を提出し直せばOK「訂正申告」

既に提出した申告書について誤りがあった場合、納めるべき税金が増える場合には「修正申告」を、納めるべき税金が減る場合には「更正の請求」を行うのが原則です。しかし実務上は、申告期限内であれば、改めて確定申告書を提出し直すことにより申告内容を訂正することが可能とされています(所得税基本通達120-4)。これを一般的に「訂正申告」と呼びます。間違いがあることに気付いたら、できるだけ早く「訂正申告」を行いましょう。申告期限内に「訂正申告」できれば、滞納税など新たな課税も生じません。

ただし、還付申告を行ったケースで既に所得税が還付済みの場合には、申告期限内であっても「訂正申告」を行うことはできませんので、「修正申告」もしくは「更正の請求」が必要となります(所得税基本通達120-4の注意書き)。

当初申告が紙申告の手続き

手続きの方法は、もう一度確定申告を行うだけです。最初に提出した確定申告書と同じ様式の用紙を使い、修正が必要な個所を正しく記入し、それ以外は提出済みの内容を転記します。再申告時には、訂正に必要な書類などもそろえて添付して提出します。再作成した確定申告書には、1枚目に「訂正申告」と記し、訂正前の確定申告書の提出年月日と申告税額を赤で書いておきましょう。最初に確定申告をした税務署に提出します。

当初申告がe-taxの手続き

申告期限内であれば、オンラインの画面上で申告内容の訂正ができます。訂正した帳票だけでなく、全ての帳票を再送信し、訂正したことを税務署に連絡する必要はありません。申告期限後に内容の訂正を行うことになると手続き方法が変わります。必ず期限内に行うよう注意してください。
もし追加の書類等があれば、申告書等送信票(兼送付書)と一緒に提出しましょう。国税庁の仕様に沿っていない証明書類等は別途郵送してください。

ポイント

申告期限前であれば「訂正申告」は何度でもできるが、還付申告書を提出して既に還付が行われている場合は「訂正申告」できない。

2.所得税の追加納付・還付の手続き方法

「訂正申告」により税額が増減する場合には、納税方法により手続きが異なります。代表的な納税方法である「窓口納付」と「振替納税」の場合について説明します。

●納付書による窓口現金納付の場合

訂正申告により税額が増えるとき

訂正申告時点でまだ当初申告分の税金を納付していない場合、申告期限までに訂正申告による正しい税金を納付してください。一方、訂正申告前に税金を納付済みの場合には、申告期限までに差額の税金を納付します。

訂正申告により税額が減るとき

訂正申告時点でまだ当初申告分の税金を納付していない場合、申告期限までに訂正申告による正しい税金を納付してください。もし訂正申告前に税金を納付済みの場合、差額の税金は過誤納金として還付されますので税務署へ連絡しましょう。

●振替納税の場合

振替納税を利用している場合には4月20日頃に口座引落により納税を行いますので、訂正申告の時点では納税は済んでいません。その振替日に訂正申告による正しい税額が口座から引き落とされますので、特段手続きは必要ありません。

3.申告期限後の場合

申告期限後の場合は訂正申告ではなく、「更正の請求」あるいは「修正申告」の手続きを行うことになります。この手続きも書面での提出だけでなく、e-Taxでの申告が可能です。

還付があるとき「更正の請求」

控除額の記載漏れなどにより納める税金を実際より多く申告してしまった場合、あるいは、還付される税金を少なく申告してしまった場合、「更正の請求」を行います。訂正内容を証明できる書類とともに更正の請求書を税務署に提出し認められれば、不足分の還付金などが戻ってきます。「更正の請求」できる期間は過去5年以内であり、過去の確定申告についてもさかのぼって「更正の請求」を行うことが可能です。

追加納税があるとき「修正申告」

確定申告書の間違いにより納める税金が少なすぎた場合、あるいは、還付される額を多く申請してしまった場合、「修正申告」を行います。税務署に用意されている修正申告専用の用紙と確定申告のB様式の用紙を使用しましょう。修正申告を行うと、たいていの場合新たに税金を納付することになりますが、それに加えて申告期限日から修正申告をした日までの延滞税※がかかります。新たに発生した税金は、修正申告を行った日に納税しなければなりません。

※延滞税について詳しくはこちらを参照

税務署からの指摘による修正には注意

税務署や国税庁からの指摘を受けて修正申告をする場合は、過少申告加算税や重加算税※が課せられることがあります。もし申告の間違いに気付いたら、指摘を受ける前に速やかに修正申告を行いましょう。

※加算税について詳しくはこちらを参照

まとめ

確定申告は初めから記載漏れなどのミスがないのが一番ですが、もし間違いに気付いたとしても期限内に「訂正申告」を行うことができれば大きな問題はありません。確定申告の誤りにより税額が増えてしまう場合、申告期限後に「修正申告」を行うと延滞税などのペナルティが発生する可能性があります。確定申告提出前のチェックと早めの申告を心がけましょう。

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